売買前に確認したい隣地の木の枝や根の越境!勝手に切って良い境界トラブル解決の基本知識の画像

売買前に確認したい隣地の木の枝や根の越境!勝手に切って良い境界トラブル解決の基本知識

売買 お役立ち情報

営業スタッフ 2

筆者 営業スタッフ 2

不動産キャリア25年

地元出身なので、ひたちなか・東海・日立エリアでの飲食店の情報などのご協力も出来るかもです!

自宅や相続した土地の売買を考え始めると、隣地から越境している木の枝や根が気になり始める人は少なくありません。
一見すると小さな問題に見えても、放置すると境界線や所有権のトラブルに発展し、売買の条件や価格、引渡しスケジュールにまで影響することがあります。
では、隣地の木の枝や根が越境している場合、自分の判断で勝手に切っても良いのでしょうか。
実は、民法では枝と根とで扱いが異なり、さらに令和3年の民法改正により、越境枝の切取りルールにも一定の見直しが行われています。
本記事では、売買を検討している方が知っておきたい法律の基本から、よくあるトラブル例、具体的な対処ステップまでを整理し、安心して取引を進めるための考え方を分かりやすく解説します。

売買前に確認したい越境枝・根と民法の基本

不動産の売買を検討する際には、隣地から越境している木の枝や根の有無を、早い段階で確認しておくことが大切です。
民法233条では、竹木の枝と根について、それぞれ異なる扱いが定められています。
具体的には、越境した枝は原則として自分で切り取ることができず、隣地所有者に切除を求めるのが基本的な流れです。
一方で、境界線を越えて侵入してきた根については、一定の範囲で自ら切り取ることが認められており、この違いを理解しておくことが売買時のリスク管理につながります。

越境した木の枝や根がある土地では、日照や落ち葉、害虫の発生など、生活環境に関わる苦情が生じやすくなります。
また、枝が屋根や外壁に接触して損傷させるおそれがある場合には、補修費用の負担を巡って、隣地との間で感情的な対立が深まることも少なくありません。
加えて、老朽化した樹木が強風等で折れたり倒れたりすると、安全面の不安が大きくなり、買主が購入をためらう要因となる場合もあります。
このように、越境の有無は単なる景観上の問題にとどまらず、不動産の評価や売買交渉にも影響し得る要素として捉える必要があります。

境界線を越えた枝や根の問題は、単に見た目の越境だけでなく、所有権侵害との関係でも整理しておくことが重要です。
土地の所有者は、その土地の上空や地中についても、法令の制限内で支配する権利を持っているため、無断の越境状態が続くと、買主から権利関係への不安を指摘されることがあります。
特に売買では、越境の存在を知りながら説明をしなかった場合、契約不適合や説明不足と評価されるおそれがあり、後日の紛争につながりかねません。
したがって、売買前には境界線付近の樹木状況を丁寧に確認し、法的な位置付けと実務上の影響を踏まえて整理しておくことが、円滑な取引のための重要な準備となります。

画像:イメージ図(※2026年9月13日:AI生成ブログ+画像)

項目 枝の場合 根の場合
民法上の扱い 所有者へ切除請求 越境部分は自分で切取り
売買への影響 日照・落ち葉苦情要因 地中構造物への影響懸念
事前確認の要点 枝の位置と範囲把握 根の侵入状況の確認

隣地の木の枝や根は勝手に切れるのか?最新ルール整理

隣地から自分の土地に越境している枝については、原則として自分の判断だけで勝手に切ることはできません。
民法233条1項では、越境している枝について、まずは木の所有者に切除してもらうことを求めると定められています。
そのうえで、令和3年改正により、自ら枝を切り取ることが認められる特別な場合が条文で明確になりました。
売買を控えた土地であっても、この原則と特別な場合の区別を押さえて対応することが大切です。

一方、根については、改正前から自分の土地に入り込んだ部分を自ら切り取ることが認められるとされています。
改正後の民法233条4項でも、越境した根については、土地所有者が自ら切り取ることができるとされています。
もっとも、著しく多くの根を一度に切って樹木を枯らすような対応は、状況によって権利の濫用と評価されるおそれがあります。
売買に影響しないよう、周囲への影響や安全面を踏まえて、慎重に作業範囲や方法を検討する必要があります。

令和3年の民法改正では、越境枝の切取りが例外的に認められる条件が新たに規定されました。
具体的には、木の所有者に切除を求めても相当期間内に対応しない場合や、所有者や所在が分からない場合、また緊急に対応が必要な急迫の事情がある場合です。
これらの条件は、法務省の改正説明資料などで、改正民法233条3項1号から3号として整理されています。
空き家や所有者不明土地に関する国や自治体の相談事例集でも、この新しいルールを前提とした越境枝の対応が示されており、売買前にはこうした整理を踏まえて行動することが重要です。

項目 枝の取り扱い 根の取り扱い
原則 勝手に切れない 自分で切り取り可
民法の規定 233条1項・3項 233条4項
自分で切れる条件 催告不履行等の特別事由 越境部分であれば原則自由

売買に影響する越境木問題の整理と対処ステップ

売買を検討している土地に越境した枝や根がある場合は、まず現地での状況確認が重要です。
境界標や塀の位置を目安に、どの木の枝や根がどの程度越境しているかを、日照や通行への影響も含めて把握しておくと整理しやすくなります。
あわせて、登記簿などを基に隣地所有者を確認し、連絡先が分かるかどうか、過去に越境について話し合った経緯があるかどうかも整理しておくと、後の売買条件を検討しやすくなります。
民法233条で枝や根の扱い方が定められているため、その内容を踏まえて状況を記録しておくことが、売主側のリスク管理につながります。

越境木の問題は、売買前に隣地所有者へ丁寧に事情を説明し、今後の対応について合意形成を図ることが大切です。
口頭でのやり取りにとどめず、いつ、どのような内容を話したかを簡潔なメモに残し、必要に応じて電子メールや書面で確認すると後日の誤解を減らすことができます。
また、越境している枝や根、敷地や建物への影響については、日付が分かる形で写真を残しておくと、売買契約書の特約や説明資料を作成する際に役立ちます。
自治体でも、越境枝の切取り条件や所有者の管理責任を案内していることがあるため、その内容も参考にしながら話し合いの材料を整理しておくと安心です。

売買に際しては、越境している事実や、これまでの対応状況を買主に正確に説明することが重要です。
越境の存在を知りながら告げなかった場合には、契約不適合責任として補修費用や損害賠償を求められるおそれがあり、後の紛争につながりかねません。
そのため、引渡し前までにどこまで解消できるか、残る部分はどのようなリスクがあるのかを整理し、売買契約書の特約などで、越境の内容と今後の対応方針を明確にしておくことが望ましいです。
民法233条の改正により、一定の場合には越境枝を自ら切り取ることも可能とされているため、この点も踏まえて専門家に相談しながら対応範囲を検討することが、円滑な取引につながります。

対処ステップ 売主側の確認事項 売買への影響
現地状況の把握 越境範囲と安全面の確認 価格や条件協議の前提
隣地所有者への連絡 連絡方法と回答内容の記録 越境解消や費用負担の整理
買主への説明 越境事実と対応履歴の提示 契約不適合リスクの低減

自分で切る前に知っておきたい注意点と専門家への相談タイミング

まず押さえておきたいのは、隣地から越境している枝を無断で切ると、所有権侵害として損害賠償を求められるおそれがあることです。
民法233条では、枝については原則として竹木の所有者に切除させる立場にあり、根についてのみ自分で切り取ることが認められています。
ただし、根であっても、木が枯れるほど極端に切ると権利の濫用と評価される可能性があり、後の紛争の火種になりかねません。
売買に備えて越境を解消したい場合でも、まずは所有者への連絡や専門家への相談を経た上で、段階的に対応を検討することが重要です。

越境解消に要した費用の負担については、越境している枝や根が隣地の所有権を侵害していることを前提に、原則として竹木の所有者に請求できると考えられています。
もっとも、どこまでの費用をどちらが負担するかは具体的事情に左右されるため、売買契約書の中で、伐採・剪定費用や今後の維持管理費用の扱いを明確にしておくことが望ましいです。
たとえば、引渡しまでに売主負担で伐採・剪定を完了させるのか、買主が負担する代わりに売買価格で調整するのかなど、方向性をはっきりさせておくと後日の誤解を防げます。
このような費用負担の整理は、「誰が、いつまでに、どの範囲を行うか」を文章で残し、客観的に確認できる状態にしておくことが大切です。

隣地の木の枝や根の越境に不安がある場合は、早い段階で相談するほど解決策の選択肢が広がり、売買スケジュールにも余裕を持たせることができます。
相談の前には、越境の状況が分かる写真、隣地所有者の連絡状況、いつ頃から越境が見られるのかといった経緯、過去のやり取りの記録などを整理しておくと、専門家も具体的な助言を行いやすくなります。
また、空き家や所有者不明地が関係しているかどうか、樹木が建物や配管などに実害を及ぼしているかといった点も、売買への影響を判断するうえで重要な情報です。
こうした情報を事前にまとめておくことで、相談の時間を有効に使い、売主・買主双方にとって納得度の高い解決につなげやすくなります。

確認したいポイント 事前に整理する情報 相談で期待できること
無断で切るリスク 越境状況と相手方対応歴 損害賠償回避の方針整理
費用負担の考え方 見積金額と工事範囲 契約書条項の方向性案
売買への影響度 被害状況と売却時期 解消と告知の優先順位

まとめ

隣地の木の枝や根の越境は、放置すると売買価格や契約後のトラブルにつながる大きなリスクです。
民法では枝と根でルールが異なり、令和3年改正により例外的に自分で枝を切れるケースもありますが、安易に自分だけで判断するのは危険です。
売買前の現地確認、隣地所有者とのやり取りの記録、契約書での取り決めが重要なポイントとなります。


弊社、株式会社ハウジングエイトでは、長年、ひたちなか市、那珂市の、賃貸物件を多数取り扱っております。
「この状態で売って大丈夫か」「どこまで対応すべきか」と迷われたら、お気軽に当社へご相談ください。
物件の状況を一緒に整理し、トラブルを防ぐ売却・購入プランをご提案いたします。

お問い合わせはこちら

”売買 お役立ち情報”おすすめ記事

  • 不動産契約の基礎とは?代理と媒介専任専属の違いを整理の画像

    不動産契約の基礎とは?代理と媒介専任専属の違いを整理

    売買 お役立ち情報

  • 売買初心者の物件探しのコツとは?ポイントを押さえて納得の住まい選びの画像

    売買初心者の物件探しのコツとは?ポイントを押さえて納得の住まい選び

    売買 お役立ち情報

  • 賃貸と売買の仲介手数料に違いはある?手数料の仕組みや比較ポイントを解説の画像

    賃貸と売買の仲介手数料に違いはある?手数料の仕組みや比較ポイントを解説

    売買 お役立ち情報

もっと見る